コロナ禍の間、投資家は一握りのトップ高級ブランド株に安全性を求めた。グッチブランドを擁するケリングは本来の優位性を持っているはずだが、この中には入っていない。パリに上場している高級ブランド企業ケリングは、グッチの他にもイヴ・サンローランやボッテガ・ヴェネタといったブランドを持つ。同社は17日、10-12月期の売上高が、恒常為替レートベースで前年同期比4.8%減少したことを発表した。同社で最も重要な「金のなる」ブランド、グッチが売上高10%減という残念な結果となった。業績が予想を下回ったことを受け、ケリング株は欧州市場午前の取引で8%下落した。グッチの第4四半期業績は、ライバルのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン傘下の同等ブランドよりも大幅に弱かった。ルイ・ヴィトンとクリスチャン・ディオールを擁するLVMHのファッション・レザーグッズ部門は、第4四半期の売上高が18%増加した。これは最近に限った現象ではない。バーンスタインの分析によると、グッチは2019年初めからLVMHのファッションブランドに追いついていない。コロナ禍で差はさらに広がっている。
「グッチ」の仏ケリング、株価低迷は当然
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