事業承継後の1年間は
何もしないほうがいい理由

コロナ禍による緊急事態宣言下、日々経営環境の過酷さは増すばかり。
3月決算が近づく今、なんとか社員のモチベーションを上げながら、業績を上げたい経営者も多いだろう。だが、もうすぐ春なのに、明るい材料が見出せない。そんな社長も多いのではないだろうか。
そんな社長へ朗報。今回、18年連続増収、750社の指導で5社に1社は過去最高益・倒産企業ゼロに導いた株式会社武蔵野の小山社長が業績復活の究極のノウハウを初公開した『門外不出の経営ノート――2泊3日で165万円！ プレミアム合宿LIVE講義』がロングセラーとなり、オーディオブックが刊行され話題となっている。
この本は、2泊3日で165万円の箱根プレミアム合宿を一冊に凝縮した画期的な本。しかも「12名限定」でキャンセル待ちが続くなんともミステリアスな合宿だ。なのにはるばる全国各地から参加した社長たちは「165万円は安い」という。一体どういうことか？
経営のカリスマにその秘密とノウハウを今そ紹介してもらおう。

私は700社以上指導しています。

今回は事業承継に関してある社長の告白を紹介しましょう。

ある社長の告白

現在、当社は事業承継の真っ最中です。

私は社長に就任したばかり。

会長は私の叔父で、副会長は先代である私の父です。

小山社長からは、
「社長になって最初の1年は何もするな」
といわれています。

理由を尋ねると、
「後継社長は、新しいことをやりたがる。すぐに独自色を出そうとする。

けれど、後継社長が業務改善や組織改革に乗り出すと、社員が不安になって後継社長に反発する。

社員たちが、社長が変わってもこの会社は前と変わらない。これまでと同じように給料がもらえると安心するまで、何もしてはいけない」

というではありませんか！

社員だけでなく、取引先や銀行にも配慮する必要があります。

取引先は、「社長が交代したことで契約内容が変わったり、契約打ち切りになったりしないか」と疑っていますし、銀行も私の経営手腕がわかるまでは、新規の融資を認めてくれないかもしれません。

ですから今は、
「最低1年間は何も変えず、先代社長と同じ実績をつくる」
ことに注力しています。

先代社長と同じ実績が出れば、まわりも「社長が交代しても、この会社の基本路線は変わらない」と安心してくれると思います。

今、手をつけているのは、小さなことだけ。大きな組織改革は、社長としての実績を積んでからですね。