アジア諸国は昨年、新型コロナウイルスの流行抑制で世界をリードした。しかし今では一部の国で、国境封鎖など感染拡大を防ぐための規制が足かせとなっており、世界経済の回復を主導する上で米国などに後れを取る可能性がある。  中国、タイ、オーストラリアなどの国々は国外からの人々の流入を遮断し、外国から持ち込まれたウイルスを強力に抑え込むことで、感染拡大をほぼ食い止めてきた。各国の市民は通常に近い生活を送っており、その経済は一部の例外を除いて欧米諸国ほど深刻な打撃を受けていない。中国は昨年、国内総生産(GDP)の2.3%増を確保した。