中国は少子化や退職者の増加を背景に、平均寿命や定年退職年齢の引き上げを目指している。北京で5日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で公表された第14次5カ年計画の草案には、国民の平均寿命を1年延ばし、法定の定年年齢を引き上げ上げることが盛り込まれた。また、親の経済的負担を減らすことにより出産を奨励する考えだ。草案では、経済的・社会的な変化につながる広範な提案が示され、「健康な中国」を作り上げる政策などが盛り込まれた。1週間続く全人代の閉幕時に正式に採択されるとみられる。14億人の人口を抱える中国で、指導部は人口動態の変化に懸念を表明してきた。労働人口の縮小が見込まれる中で高齢者人口の急増が経済成長の足かせとなり、財政を圧迫する恐れがある。人口統計学者らは、新型コロナウイルス流行が事態を悪化させるとの警鐘も鳴らしている。
中国、新たな政策目標に「平均寿命の引き上げ」 定年延長も
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