米政府の専門家らは、2回接種を前提に開発された2種類の新型コロナワクチンについて、接種スピードを速めるため1回で済ませるべきとの意見を否定している。1回の接種では長期的効果が得られる十分な証拠がないためだ。米食品医薬品局(FDA)でワクチン管理担当部門トップを務めるピーター・マークス氏は、「新型コロナ感染症やそれに伴う入院および死亡などを避けるため、ワクチンはFDAが承認した方法で利用されることが重要だ」とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に述べた。FDAは昨年、バイオ医薬品の米モデルナ製のほか、米製薬大手ファイザーと独医薬ベンチャーのビオンテックが開発したワクチンを承認している。これらは2回の接種を必要とする。同局は最近、製薬・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した1回の接種で済むワクチンも承認した。