ゲームプレーヤー向けチャットサービスを手掛ける米新興企業ディスコードをマイクロソフトが買収することは、極めて理にかなう。むしろ、あまりに当を得ているかもしれない。ブルームバーグ通信は22日遅く、マイクロソフトがディスコードを約100億ドル(約1兆0870億円)で買収する方向で協議していると報じた。マイクロソフトは2014年に25億ドルを投じて大ヒットゲーム「マインクラフト」の開発元を買収。昨年には75億ドルでベセスダ・ソフトワークスの親会社であるゼニマックスを手中に収めており、報道されている内容が現実のものとなれば、ゲーム事業における過去最大規模の買収案件となる。ディスコードの買収計画はまた、一般消費者向けのネット空間で知名度の高いブランドを傘下に収めるという、マイクロソフトの組織的な取り組みの一環とも言えそうだ。マイクロソフトは昨年、中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)が運営する人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」買収合戦に参戦。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が2月に報じたところによると、同社は画像共有サイトの米ピンタレスト(時価総額510億ドル程度)の取得にも動いていたとされる。
マイクロソフトの買収拡大路線、死角はないか?
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