インテルは明らかに望みを叶えようとしている。最近の事業環境はまさに、巨大半導体メーカーのインテルがそれをうまく成し遂げることを可能にするかもしれない。2カ月前にインテルの新たな最高経営責任者(CEO)に指名されたばかりのパット・ゲルシンガー氏は23日、同社の業績回復のための新計画を提示した。同計画には、ライバルの半導体メーカーへの今後数年間にわたる製造委託が含まれる。またインテル本体の生産能も大幅に拡大する。その一環として、アリゾナ州内の同社所有地に200億ドル(約2兆1700億円)を投じて半導体の新製造工場を建設する。他社が設計した半導体を受託製造する事業に再トライする。ファウンドリー(受託生産)と呼ばれる後者については、インテルは以前に試したことがあり、直近では2013年から14年にかけて試していた。だが、本格展開したことはない。ゲルシンガー氏は23日のインタビューで、かつての試みを「熱意に欠けるもの」と表現した。今回の取り組みには、独立したファウンドリー事業部の創設が含まれ、現在インテルのシニアバイスプレジデントで、同社の最高サプライチェーン責任者を兼任するランディール・タークル氏がそのトップを務める。過去の試みと大きく違うもう1つの点は、アマゾン、マイクロソフトやグーグルといったクラウドコンピューティング大手が自社で設計するプロセッサーが増えており、これらの企業がファウンドリー事業の新たな主要顧客になり得ることだ。
インテル、供給不足に乗じ半導体増産へ 受託事業も
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