――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト ***  この1年の金融市場の異様さを浮き彫りにする株式銘柄があるとすれば、それはフォークリフト向け燃料電池を製造する米プラグ・パワーだろう。  それは奇妙な金融工学に彩られた物語だ。2020年初めは5ドルに満たない超低位株「ペニーストック」の地位にあったが、やがて米国の時価総額上位200社の一角に入った。クリーンな輸送手段(ただし環境評価は最悪)に投資マネーが殺到し、アマゾン・ドット・コムに数億ドルの利益をもたらした。現状そんなところだ。