昨年5月に米ミネソタ州ミネアポリスで警官に拘束された黒人男性のジョージ・フロイドさんが死亡した事件で、陪審員団は20日、元警官のデレク・ショービン被告に3つの訴因全てについて有罪評決を下した。多くの米国人がフロイドさんのために正義がなされたことに安堵(あんど)している一方で、暴動の可能性がなくなったことにほっとしている人たちもいる。一部の人たちは、部分的にでも無罪評決が下された場合、暴動が起こることを懸念していた。陪審員団と司法制度は、政治評論家の予想や振る舞いよりも優れていたというのがわれわれの結論だ。その振る舞いとは、暴力的な抗議活動を容認し、遠巻きに有罪評決を要求したことだ。***ほとんどの米国人は、フロイドさんがショービン被告ら警官にミネアポリス警察のパトカーの横で拘束され、その間に死亡する不快な映像の少なくとも一部を目にした。ショービン被告に第2級殺人罪で有罪評決を言い渡す上で、陪審員は同被告の行為がフロイドさんの死を実質的に引き起こしたと判断した。彼らにとってはショービン被告に殺害の意図があったかどうかではなく、重い暴行の過程で死が生じたことが分かればよかった。