米株市場の投資家にとって今夏は「売り逃げ」よりも、「残って勝負」した方がいいかもしれない。ここで言及しているのは、メーデー(5月1日)からハロウィーン(10月31日)までの株式市場の季節的な低迷のことだ。この悪名高い相場を受け、「5月に売って逃げのびろ」という格言で知られる戦略(「ハロウィーン指標」とも呼ばれる)が数十年前に生み出された。S&P500種指数は1957年に創設されて以来、ハロウィーンとメーデーの間(「冬場」)の平均上昇率が6.9%であるのに対し、残りの半年(「夏場」)の平均上昇率はわずか1.3%にとどまっている。以前指摘したように、このような季節的なパターンは見た目ほど当てにならない。しかし、冬・夏戦略を完全に放棄してしまうのではなく、それにセクター別の戦略を加える方法があるのではないかと考える人たちもいる。具体的には、夏の半年間は現金化するのではなく、株式市場に投資しつつ、季節的なパターンを利用するやり方だ。