米出版大手サイモン・アンド・シュスターが4月に開催した社員向けの職場文化に関するズーム会議で、不満を抱えた一部の参加者が議題になかった話題を取り上げた。マイク・ペンス前副大統領の回顧録の出版契約だ。社員からは、ペンス氏の著書を出版すれば、差別への反対やマイノリティー(少数派)スタッフが安心して働ける職場を掲げる会社の方針に反することになるとの声が上がった。その後、出版中止を求める署名活動が開始され、社員の14%に相当する200人余りと、サイモンから自著を出版している著者を含む外部支持者およそ3500人が賛同の署名をした。署名では、ペンス氏との回顧録出版契約の撤回に加え、トランプ前政権関係者と出版契約を結ばないよう要求。ペンス氏は人種・性差別的な政策を支持しており、出版は「差別を正当化する」と訴えた。
ペンス氏著書契約に社員反発、揺れる出版社
出版中止を求めて社内外で署名活動、社長は方針変えず
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