中国が暗号資産(仮想通貨)の取引やマイニング(採掘)の締め付けを強化しており、ビットコイン市場などに動揺が広がっている。ビットコインなど暗号資産は今年に入り軒並み過去最高値を更新していたが、先週になって急落。中国当局が国内の銀行や決済会社に対し、仮想通貨に関わる取引を制限するよう圧力を強めたことが嫌気された。24日序盤の取引では、中国の劉鶴副首相がトップを務める国務院(内閣に相当)の金融安定発展委員会がビットコインのマイニングと取引の取り締まりを発表したことで再び売りを浴び、1週間前に4万4000ドルを上回っていたビットコインは、一時3万2000ドルを割り込んだ。中国はビットコインを支える技術であるブロックチェーン(分散型台帳)に意欲を燃やしており、中国人民銀行(中央銀行)が管理するデジタル人民元の導入も計画している。だが、その一方で暗号資産の締め付けに動いているほか、二酸化炭素(CO2)排出量の管理を視野に、主に石炭火力発電所で生産される電力を大量に消費する仮想通貨のマイニングをやめさせたいと考えている。
中国のビットコイン取引締め付け強化、市場の動揺に拍車
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