米石油大手エクソンモービルは長年、巨額の利益を確保してきたため、株主の意向にそこまで目配りする必要はなかった。だが1月のある金曜の夜、エクソンのダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は、約0.02%の同社株式を保有する投資家とのビデオ会議で守勢に立たされた。  ハイテク投資家のクリス・ジェームズ氏が率いるヘッジファンド、エンジン・ナンバーワンは昨年12月、エクソンに対し、気候変動への対策強化を求める活動を開始した。「化石燃料の恐竜」であるエクソンは、世界的にクリーンエネルギーへの移行が進む中で、生き残りに向けた一貫した計画を欠いていると主張している。