多くのプライベートエクイティ(PE)投資会社は、特別買収目的会社(SPAC)ブームを受け入れている。だがSPAC立ち上げの際に自社の資金を利用するのか、それとも運用するファンドを使うのかを巡っては、一部の投資家の間で物議を醸している。「SPACの設立資金をどこから――会社か、それともファンドか――出しているかは、恐らく最も重要な問いだろう」。非営利団体の資産運用会社TIFFインベストメント・マネジメントで民間投資を担うマネジングディレクター、ブレンドン・パリー氏はこう話す。SPACを立ち上げるPE投資会社は増えている。SPACとは、上場して資金を調達し、その後、合併する企業を探してその企業を上場させる「空箱」企業のことだ。エネルギーに特化したPE投資会社のいくつかは、電気自動車(EV)や再生可能燃料といった分野を対象とするSPACを立ち上げ、高まるクリーンエネルギーへの投資意欲に乗じようとしている。