米自動車メーカー(特にフォード・モーター)について、今後数日間は悲惨な見出しが躍る可能性がある。四半期販売台数にかつてのような「警告フラグ」的な意味はないが、いずれにせよ投資家はより慎重な姿勢をとることが得策だろう。自動車情報サイト運営の米エドマンズは、第2四半期の米新車販売台数におけるフォードのシェアが10.7%にとどまり、少なくとも1960年代以来の最低水準になると予想している。フォードは半導体不足で大幅な生産縮小を余儀なくされ、ディーラーでの在庫も限られている。同社は日本の車載用半導体サプライヤー、ルネサスへの依存度が競合他社より高く、そのルネサスの工場の一つが3月に火災で損傷したのだ。ゼネラル・モーターズ(GM)の生産はフォードより持ちこたえているが、エドマンズの予想市場シェアは15.4%と、2002年に四半期統計が始まって以来の最低水準であり、初めてトヨタと並ぶことになった。GMの決算は1日、フォードは2日に発表される予定だ。エドマンズの予想によれば、ステランティス傘下にあるクライスラーの米市場シェアは、2017年の水準まで低下した公算が大きい。
米自動車ビッグスリー、四半期の低迷どう見るか
GMとフォードの新車販売シェアが数十年ぶりの低水準に落ち込む見込み
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