発展途上国で感染力の強い新型コロナ変異ウイルス「デルタ株」が広まり、感染が急拡大している。だが、ワクチンが不足し、医療システムに大きな負荷がかかっている。インドネシア保健省のデータによると、この1週間で1日当たりのコロナ死者数が約500人となり、6月初旬のほぼ3倍となった。一部地域では医療従事者が人工呼吸器や隔離室の不足に直面しており、当局は病院の病床数を増やそうとしている。国際赤十字・赤新月社連盟によると、患者は適切な医療を受けるために何時間も移動している。同連盟は、西ジャワ州で病院を運営しており、最近では緊急用のテントを設置して対応しているという。コロナ流行の影響が、ワクチンを大量に保有する先進国からワクチンの確保に苦慮する発展途上国に移っていることから、世界保健機関(WHO)や発展途上国の政府は支援を求めている。米国などは、余ったワクチンの寄付を強化することで合意したが、発展途上国の人々の多くに接種するにはまだ不十分だ。
発展途上国でデルタ株急拡大、医療間に合わず
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