コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は大成建設、鹿島などのゼネコン業界の4社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
ゼネコン4社は
軒並み四半期減収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のゼネコン業界4社。対象期間は21年1~3月期の直近四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・大成建設
増収率:マイナス12.4%(四半期の売上高5050億円)
・鹿島
増収率:マイナス9.6%(四半期の売上高5183億円)
・大林組
増収率:マイナス14.7%(四半期の売上高4900億円)
・清水建設
増収率:マイナス7.3%(四半期の売上高4259億円)
4社とも四半期増収率(前年同期比)はマイナスだった。各社が減収に陥った要因とは何だったのか。次ページからは詳細の数字とともに解説する。