鳥貴族Photo:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度の居酒屋チェーン編だ。

鳥貴族が4月の既存店売上高で
「あり得ない増加率」をたたき出せたワケ

 居酒屋チェーンの主要4社が発表した4~6月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯コロワイドグループ(コロワイド)の既存店売上高
 4月度:前年同月比179.2%(79.2%増)
 5月度:同122.6%(22.6%増)
 6月度:同87.3%(12.7%減)

◯ワタミの国内外食事業(既存店)
 *2021年4月より、月次開示を一時停止中のため【数値なし】

◯鳥貴族の既存店売上高
 4月度:前年同月比948.7%(848.7%増)
 5月度:同41.5%(58.5%減)
 6月度:同18.0%(82.0%減)

◯天狗グループ(テンアライド)の既存店売上高
 4月度:前年同月比222.1%(122.1%増)
 5月度:同93.0%(7.0%減)
 6月度:同57.9%(42.1%減)

 4月の既存店売上高は昨年の反動増で各社好調だった。特に、鳥貴族は前年同月比948.7%(848.7%増)と、前年実績の9倍以上の実績だった。鳥貴族だけが「あり得ない増加率」をたたき出せたのには、理由がある。