コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度の家具・雑貨編だ。
ニトリvs無印良品、6月はそろって2桁減収も
「本当にまずい」のはどっち?
家具・雑貨の主要3社が発表した4~6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ニトリ(ニトリホールディングス〈HD〉)の国内既存店売上高
4月度:前年同月比102.3%(2.3%増)
5月度:同96.4%(3.6%減)
6月度:同79.5%(20.5%減)
◯無印良品(良品計画)の直営既存店+オンラインストア売上高
4月度:前年同月比141.3%(41.3%増)
5月度:同91.4%(8.6%減)
6月度:同85.2%(14.8%減)
◯セリアの既存店売上高
4月度:前年同月比107.2%(7.2%増)
5月度:同98.5%(1.5%減)
6月度:同93.0%(7.0%減)
6月度の既存店売上高に注目すると、ニトリが前年同月比79.5%(20.5%減)と8割にも届かない数字を記録している。これは、今回取り上げている3社のうちダントツに低い。しかし、この数字を見て「ニトリが不調」だと考えて良いのだろうか?無印良品の6月度の直営既存店+オンラインストア売上高は同85.2%(14.8%減)で、ニトリとの差がわずかなのも気になる。
各社のデータを時系列に確認すると、「本当にまずい」会社がどちらなのかが浮き彫りになる。