リモートワークによる運動量の低下や健康リスクに対応する企業は他にも多い。ハンドメイドマーケット「minne」などネットサービスを提供するGMOペパボは、2020年8月から「ペパボからだケア」制度を導入したという。
 
 同制度ではいくつかの取り組みがある。まず週2回、1回につき最大30分まで就業時間中に「#運動タイム」を確保できるという。
 
 「この施策は、運動習慣のない人にもきちんと体を動かして健康な状態を維持してもらいたいという会社からのメッセージでもあります」(GMOペパボ 広報)。
 
 とはいえ、時間は確保できても、普段から運動習慣がないと「どんな運動をしていいか分からない」という人もいる。そこで、ガイドとなる施策も用意。GMOインターネットグループ(GMOアスリーツ)に所属するランナーの下田裕太選手によるストレッチレッスンや、余暇でヨガを教えるパートナー(社員)がトレーナーとなったヨガレッスンをリモート実施した。人事部などがこれらを企画・開催し、制度の浸透を図ったという。
 
 「チーム内で#運動タイムを活用する取り組みを行ったところ、それをきっかけにお互いがした運動や自分の体調を気楽に報告し合うなど、コミュニケーションの創出につながったという声も聞かれています」(同)

リモートワークの中で
新人と先輩の関係を作る仕掛け

 コミュニケーションを生むための制度にも、各社の工夫が見られる。特にポイントとなるのは、昨春の入社時からリモートワークがメインとなった新入社員だ。

 たとえばヤフーでは、新入社員向けの「おともだち獲得ランチ会」を実施。2名1組でチームを組んだ新入社員が主催者となり、ランチ会で話すテーマを決めた上で先輩社員の参加を募集。実際のランチ会はZoomで行う。
 
 社員同士のつながりを作るだけでなく、「テーマ決めや先輩社員への案内も新入社員には貴重な経験となります」(ヤフー広報)とのこと。先輩と後輩という、縦のコミュニケーションが自然に起きにくい今だからこそ、こういった枠組みを設けているといえよう。

 ランチを使ったコミュニケーション施策は、ニュース配信アプリなどの開発・運営をしているGunosyでも行われている。同社はもともと「シャッフルランチ」制度を導入しており、毎月1回、参加社員をシャッフルしたグループでランチ会を実施。その際のランチ代について、一定金額を会社が補助していた。