米国や欧州では目下、ソーラーパネルの設置が急速に進んでいる。化石燃料への依存を低下させる取り組みが本格化しているためだ。その一方で、欧米諸国はある難題に直面している。建物の屋根に設置したり、広大な砂漠に並べたりするソーラーパネルの大半が、中国の石炭火力発電所のエネルギーを用いて生産されており、二酸化炭素を(CO2)を大量に排出しているからだ。欧米では、パネルメーカーが需要に応じて急激に増産することで、太陽光発電業界のCO2排出量はこの先大幅に増加するとの懸念が高まっている。もしそうなれば、汚染物質をまき散らす世界有数の産業となり、太陽光発電が広く導入されることで達成される排出量削減効果が一部損なわれるとアナリストは指摘する。