特別買収目的会社(SPAC)の設立を手掛けた投資会社幹部の多くが、上場させるターゲット企業の買収を成立させるのに伴い、巨額の利益を手にしている。だが、その顧客の一部には恩恵が及んでいない。SPAC創設者は「スポンサープロモート」と呼ばれる利幅の厚いインセンティブ(動機付け)を共有する上で、さまざまな手段を用いており、これが格差を生む要因となっている。このプロモートは通常、株式などの証券を大幅なディスカウント水準で取得できる内容となっており、SPACの設立とターゲット企業の精査に資本を投じるリスクの見返りとして付与される。これによりSPAC設立者は、たとえ当該企業の株価が下がったとしても、平均で数千万ドルの含み益(時には初期投資の数倍に上る)を抱えることが多い。
SPAC設立者に集中する利益、分配手法は謎のまま
SPAC設立を手掛けた投資会社幹部の多くが手にする「スポンサープロモート」とは
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