米国のロースクール(法科大学院)はかつて快適な暮らしへの確実な切符と考えられていた。しかし、長年にわたる授業料の値上げにより、借金まみれの生活への早道と化している。マイアミ大学ロースクールの最近の卒業生で連邦政府のローンを利用した人の債務中央値は16万3000ドル(約1800万円)で、その半数は卒業から2年後の年収が5万9000ドル以下にとどまっている。米誌USニュース&ワールドリポートがランク付けした上位100校のロースクールの中で、同校は債務と所得の開きが最も大きかった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が連邦政府のデータを分析した結果、明らかになった。WSJが2015年と16年に卒業した学生を対象に連邦政府の最新の所得データを分析した結果によると、他の多くの定評あるロースクールの学生が10万ドル以上の学資ローンを抱え、卒業後も弁護士として高給職に就けずにいることが常態化している。
米ロースクールの魅力に陰り 高給保証されず
定評あるロースクールの学生が10万ドル以上の学資ローンを抱えている
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