このところの自動車価格のインフレは、自動車メーカーにとって願ってもないものだった。だがここに来て、投資家はその裏返しを目にしている。米ゼネラル・モーターズ(GM)が4日発表した4-6月期(第2四半期)決算は肩すかしに終わった。1-6月の調整後営業利益は85億ドル(約9300億円)と破綻後の最高となったが、6月中旬に示した予想レンジの下限にとどまった。通期の利益見通しは上方修正したものの、多くのアナリスト予想を下回った。この日午前の取引で同社株は約8%安に沈んだ。最も失望を誘ったのは、何より重要な北米地域で調整後営業利益率が1-3月期の12.1%から10.4%へ低下したことだ。マイクロチップ不足の影響でディーラーが在庫薄となり、販売価格の急騰につながった。それはGMの売上高に鮮明に現れたが、コストの上昇がその恩恵を食いつぶした。