米国の公立大学に通う多くの学生や大学院生が選択を迫られている――新型コロナウイルスのワクチン接種を完了させるか、あるいは秋になってもキャンパスに行かないか。十数人の学生は、第3の選択肢を選んだ。大学を訴えるという選択肢だ。インディアナ、コネティカット、カリフォルニア、マサチューセッツの各州では、公立大学のワクチン接種義務付けに異議を唱える学生たちが、連邦裁判所に提訴している。反ワクチン団体が複数の訴訟を後押ししているが、そうした訴訟に加わった学生らは、ワクチンを接種せずに大学に行く憲法上の権利があると主張している。公衆衛生専門の法学者によると、こうした訴訟の勝算はかなり低い。連邦控訴裁判所は既に、インディアナ大学のワクチン義務付けを支持しており、他校の被告側もこの判決を引用している。公衆衛生上の利益と個人の自由とをはかりにかける問題では、裁判所は州当局を尊重してきた歴史がある。
ワクチン義務化で大学提訴、学生に第3の選択肢
米大学を舞台に火花、政府と個人の権限衝突
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