閉幕したばかりの東京オリンピックでは、観戦者のいない競技場の静けさが記憶に残ったかもしれない。一方で、開催が近づく北京冬季オリンピックは、政治問題が舞台を席巻しそうな雲行きだ。2022年北京大会の開会式は今から180日後に、2008年の北京夏季大会で使用された通称「鳥の巣」スタジアムで行われる予定だ。新型コロナウイルス感染拡大によって東京五輪が1年延期を余儀なくされたことから、冬季五輪までの期間は6カ月と、オリンピックの開催間隔としては過去最短となる。東京五輪の関係者を悩ませてきたコロナ絡みの課題について、北京大会の組織委員会がどう対処するかは、なお不明点が多い。東京大会では観客の立ち入りが禁じられ、外国からの訪問者の移動にも前例のない制限が設けられた。北京大会が間近に迫っているにもかかわらず、中国の組織委員会はチケット販売や訪問者の身分証明、隔離手続きなどについてほとんど明らかにしていない。
次は北京五輪、「猛暑」なくとも政治利用でホットに
2022冬季オリンピックは政治論争が不可避、優位性の誇示狙う中国共産党
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