中国では新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」の流行を受け、経済回復が鈍る恐れが出ており、厳しいコロナ封じ込め策の影響への懸念が高まっている。中国は春に大規模なロックダウン(都市封鎖)によって感染拡大を封じ込めた。しかし中国国家衛生健康委員会によると、今は少なくとも17の省で新たな流行に直面している。9日の新規感染者数は、1週間前の倍以上の143人となり、1日当たりの感染者数としては半年ぶりの多さになった。米国などの国々と比べれば新規感染者数は極めて少ない。ただ「感染者ゼロ」を目指す中国の戦略の下では厳しい対策が求められており、住宅街のロックダウンや公共イベントの中止などにも踏み切っている。エコノミストらは、感染拡大を早期に抑え込めなければ、こうした対策が中国の経済成長に深刻な影響を及ぼす可能性が大きいとみている。
中国の厳しいコロナ対策、経済回復阻害のリスク
デルタ株封じ込め策に懸念高まる
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