アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンが、発祥の地である同国第2の都市カンダハルを完全に制圧し、陥落した西部都市ヘラートでは防衛を率いていた指揮官を拘束した。これら主要2都市およびヘルマンド州州都などが陥落したことで、タリバンはアフガン南部と西部を完全に掌握し、首都カブールへの進攻に向け勢力を結集できる状況となった。米国は在カブール大使館の職員削減をすでに始めており、大半の職員を避難させるため軍を派遣した。他の欧米諸国の大使館もタリバンが数日以内にカブールを包囲することを警戒し、同様の計画を進めている。カブール発の民間航空機は、出国しようとする在留外国人や外国のビザを持つアフガン人で予約が埋まっている。一方、タリバンの進撃を逃れた多くの人がカブールに押し寄せ、市内の公園やモスクで寝泊まりしている。