中国のテンセントホールディングスは1月以降、規制面の懸念による影響で、時価総額にして4110億ドル(約45兆1100億円)を失っている。大きな政治リスクにさらされることなく成長を続けるためには、特にゲーム事業にとっては国外に出るというのが一つの方法かもしれない。人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」と異なり、テンセントは外国の規制当局にはまだ目を付けられていない。中国のソーシャルメディアおよびゲーム企業であるテンセントが(米国時間の)17日に発表した4-6月期決算では、営業利益が前年同期比34%増の81億ドルとなり、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスがまとめたアナリスト予想を上回った。だが、これは既存資産の処分や評価額の修正による、32億ドルという多額の一時的な投資利益に助けられたものだ。それに加え、テンセントのゲーム事業に対するパンデミック(感染症の世界的大流行)の追い風が弱まっていることは明白だ。4-6月期のスマートフォン向けゲームの売上高は、前四半期比で2%減となった。
テンセントの活路は国外に、中国の締め付けで
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