米家電販売大手ベスト・バイはアマゾン・ドット・コムのショールーム的な存在から、その新たな競合へと変貌した。5-7月期(第2四半期)決算は売上高と利益がともに市場予想を難なく超え、純利益は予想を56%上回った。新型コロナウイルス感染拡大前の年と比較しても、売上高は24%増加している。ベスト・バイ株は決算発表後の24日午前の取引で6.4%急伸した。店頭ショッピングの復活は明らかに追い風となっている。ベスト・バイは24日の電話会見で、営業店舗数が以前より少ないにもかかわらず、5-7月期はコロナ前に比べ店舗の売上高が増加したと述べた。同時に、オンライン販売のシェアは同期間に倍増した。半導体不足もそれほど売上高を圧迫していないようだ。同社によると、売上高の伸びが最も大きいカテゴリーに入るホームシアターと家電製品を除いて、製品の在庫状況は売上高の伸びに影響していない。また、年末商戦期を含む今年の残りの期間についても、在庫水準は健全との見方を示している。これに伴い、ベスト・バイは下半期の業績見通しを上方修正。既存店売上高は、高水準だった昨年と比べ横ばいないし3%減との予想を示した。従来は1桁台後半の減少を見込んでいた。