スウェーデンの家具量販大手イケアが2種類の新たな店舗デザインを試している。トレードマークとなっている迷路のような展示エリアの基本設計から離れたデザインで、電子商取引(EC)隆盛の時代に実店舗の存在感を維持する方策を探っている。イケア店舗の大半を運営するインカ・ホールディングは今月、上海の徐匯区にある店舗を新装開店した。来店客が買い物以外のことをして長時間過ごせる「未来の店舗形態」を試す。展示エリアと小物の販売コーナーのかたわらに、クッションを置いた劇場のようなスペースを配置。そこで来店客が友人とくつろぐことを期待する。都市農業などサステナブルな食の実践を目玉とするレストランも併設。さらに「メーカーズ・ハブ」と呼ぶスペースでは、店舗スタッフが古くなった商品の修理や新品の組み立てを手伝う。