「トレードして、稼いで、勝つ」――得意満面の誰かがパンケーキをひっくり返し、2桁や3桁の金利が提示される様子は、金融街というよりラスベガスのマーケティングスタイルに近い。だまされてはいけない。分散型金融「DeFi」として知られるパンケーキスワップ(PancakeSwap)やその競合勢力は、暗号資産(仮想通貨)に群がる人々へ向け、カジノ式の資本主義を持ち込んでいる。約束された報酬は巨額で、マーケティングがそれを容易にしている。パンケーキスワップの「シロッププール」では、誰でもカネを貸すことができ、「高いAPR(年換算利回り)と低いリスク」が売り物になっている。APRは甘美だ。「CHESS」と呼ばれる暗号資産トークンは13日時点で、CHESSで支払われる利回りが年率300%を超えていた。