衛星の世界では通常、打ち上げられたものが地上に戻ってくることはない。だが衛星関連株に同じことは言えないようだ。アップルが先頃行った新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン) 13」シリーズの発表は、まさに好例だろう。アップル製品情報で定評のある香港天風国際証券(TFI証券)のアナリスト、ミンチー・クオ氏は先月下旬、新型iPhoneが衛星通信に対応すると予測した。クオ氏は、低軌道(LEO)衛星通信網を手掛けるグローバルスターが提携先の有力候補だと指摘。これを好感し、グローバルスターは大商いの中、1日で64%の急騰を演じた。売買高は過去3カ月の1日当たり平均の24倍余りに達した。競合の衛星通信会社イリジウムも15%高となり、ASTスペースモバイルも13%近く跳ね上がった。
iPhone「衛星対応」の夢、なお軌道上を周回中
グローバルスター株価は急落後も「謎のプロジェクト」で高止まり
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