安心感が戻りさえすれば、米国人は豊富な資金を消費に回すことができる。だが、いつ安心できるようになるのかは、誰にもわからない。米連邦準備制度理事会(FRB)は23日、4-6月期の米国の家計金融資産が134兆ドル(約1京4782兆円)となり、1-3月期の128兆4000億ドルから増加したと発表した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が発生する前の2019年10-12月期は110兆ドルだった。非営利団体を含めると、4-6月期の家計の金融純資産額は過去最高の141兆7000億ドルだ。資産の増加分の多くは、株価や持ち家の価値が上昇したことによるものだが、最も注目すべきなのは、人々が眠らせている現金がどれだけ増えたかということだろう。家計のバランスシート上の現金および現金同等物の額は、4-6月期には16兆5000億ドルとなり、1-3月期(16兆3000億ドル)および2019年末(12兆7000億ドル)を上回った。