中国の親は、将来の出世や生活を左右する数学や語学の全国試験でわが子が優位に立てるように、個別指導に多額の資金を投じている。6歳の娘を持つ北京在住のスーザン・チャンさん(34)は縄跳びのレッスンに大枚をはたく比較的数少ない親の一人だ。娘のタンタンさんは3カ月も努力したのに2回続けて跳ぶことができず、チャンさんにはその理由が分からなかった。タンタンさんにはプロの助けが必要だった。縄跳びは単に遊びの技能だけの問題ではない。中国当局が2014年に導入した体育に関する必要条件の中に、小学校1年生から6年生までを対象にした縄跳びの全国試験が含まれているからだ。合格するには1分間に規定の回数を跳ばなければならず、合格できなければ今後の進路に影響する可能性がある。政府の最高幹部は縄跳びを、習近平国家主席の優先課題の一つである体育強国の建設に役立つ身近で安価な手段と考えている。
中国では縄跳びも競争 スクールに大枚はたく親も
小学生は年に一度の縄跳び試験に合格しなければならない 「体育強国」の優先課題
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