砂漠の王国であるサウジアラビアは、スポーツ界の偉業に向けた高い目標を設定した。それは来年開催される冬季五輪で雪山の頂に立つということだ。同国は欧州からコーチを招き、トレーニングのために多額の投資をして、7人のスキーヤーとスノーボーダーが北京大会のゲレンデで戦う準備を整えている。サウジ代表選手の中には、既に自分たちを南国ジャマイカのボブスレー代表チームになぞらえる者もいる。ジャマイカチームは1988年のカルガリー冬季五輪に初出場して話題を呼び、映画「クール・ランニング」のモデルになったことでも知られる。「コンセプトは同じだ」とスノーボード代表のファイサル・アル・ラシード選手(32)は言う。「あれをやってのけたことに感動した。誰も可能だと思っていなかった」