米日印豪4カ国でつくる非公式の枠組み「クアッド」は中国を封じ込めることができるのだろうか。4カ国の首脳は先週ホワイトハウスで初めて対面での会談を行った。中国の感情を害さないよう慎重に行動することが世界の常識だった数年前は、こうした会談はほとんど想像もできなかった。クアッドの暗黙の目標は、権威主義の中国が圧倒的なアジアの覇者になるのを食い止めることだが、その目標を達成できるかどうか判断するのは時期尚早である。ただ4カ国は、ワクチンの普及やインフラ、技術面での協力を盛り込んだ野心的な戦略で合意した。中国の脅威を弱めることがその狙いだ。米英豪の軍事協力の新たな枠組みであるAUKUSや、この地域で網の目のように張り巡らされた二国間の取り決めの強化と相まって、クアッドの取り組みは中国に対抗する意図を明確に示している。
【オピニオン】中国への対決姿勢示すクアッド
米日印豪4カ国の暗黙の目標は、権威主義の中国が圧倒的なアジアの覇者になるのを食い止めることだ
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