読者のみなさんにいい話がある。今後10年で17.85%、20年なら18.75%の利回りをもたらす住宅ローン担保証券を購入できる。これはジャンク(投資不適格)債ではなく、投資適格債である。唯一の難点は何か。1981年9月30日に購入しなければいけないということだ。信じ難いことかもしれないが、あの日のこうした利回りでは、読者はおそらく筆者の提案を断っていたことだろう。とかく市場では、過去を見る視力は完璧だが、先を見通すとなると失明状態になる。1981年9月30日は、米国の長期金利がピークに達し、以後数十年に及ぶ債券の強気相場の幕開けとなった日である。それは40年後の今だからこそ分かることだ。当時知られていたことといえば、利回りと逆方向に動く債券価格が、またしても過去最低を記録したということぐらいだ。
金利の曲がり角、米債券市場が反転するとき
40年前、誰も予想しなかった強気相場が始まった
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