スティーブン・フレミングさんは会議テーブルの端に姿勢良く座り、少し離れたところにあるノートパソコンを見ていた。すぐ横に同僚2人が身を寄せるようにして座った。全員がパソコンのカメラに収まるためだ。  「鼻がぶつかるほど近かった」と、アリゾナ大学の管理部門で働くフレミングさんは言う。同僚に息を吹きかけないようにじっと前を見ていた。  壁に設置された大型スクリーンには、リモートで会議に参加する同僚4人の姿が映っていた。フレミングさんは集中して見えるように努力した。「(4人に)のけ者にされているように感じてほしくなかった」とフレミングさんは言う。