中国の習近平国家主席は、共産党の歴史に自らの実績を正式に刻印する準備を進めている。景気先行きに不透明感が強まり、西側諸国との緊張が高まる中でも、習氏が党内で支配力を確実に強めている兆候と言えそうだ。習氏ら幹部は、11月8~11日に開催される第19期中央委員会第6回総会(6中総会)で、100年前の共産党創設以降の「重大な成果や歴史的経験」を総括する決議草案について議論する見通しだ。国営メディアが18日、中央政治局会議の決定として伝えた。こうした「歴史決議」は過去に2度しか例がなく、習氏は中国近代史を再解釈するのに必要な強力な権限を持った指導者として、毛沢東や鄧小平と肩を並べることになる。習氏(党総書記)は来年開催される5年に一度の共産党大会で、3期目続投を決めるとみられており、決議案を6中総会で可決することで、習体制下での結束を示す狙いがあるとみられている。
中国共産党の歴史塗りかえ、強まる習氏の独裁色
習氏は歴史決議で毛沢東や鄧小平と肩を並べる指導者に
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