Kさん一家のライフイベント
2人の子どもの教育費は総額いくら?

 試算を続けるに際して、今後のライフイベントの支出からまず確認していきましょう。2人の子どもは、ともに中学受験するかと思うと記載があるので、2人とも中学、高校、大学いずれも私立へ進学するとします。

 教育費は中学校400万円、高校320万円、大学450万円として、1人あたり1170万円、2人で2340万円と想定します。ただ、学校外の費用や塾の費用なども考慮しなければならないので、余裕を見て1人1500万円、2人で3000万円の教育費と考えましょう。

 Kさんが保有する金融資産は預金4000万円、株式と投資信託が600万円、合計4600万円です。この4600万円から教育費の3000万円を差し引くと1600万円が残ることになります。ここまでの試算では2人の子どもの養育費を考慮していません。養育費はいつまで受け取れるのかわかりませんが、下の子が18歳になるまでとすれば、次女は8歳なのであと10年間です。

 養育費は年間120万円なので、10年間だと1200万円。養育費を10年間受け取れれば、教育費支払い後の金融資産額は2800万円になります。

 また、低解約返戻型の終身保険、積立タイプのガン保険を契約しているとの記載があります。もしかすると、Kさんはこの二つの保険はどこかで解約して、2人の子どもの教育費に充てようと考えているのかもしれません。しかし、その旨の記載がなく、解約返戻金がわからないことから、この二つの保険の返戻金は考慮せずに試算を継続します。

 すると、教育費を除いた残りの金融資産額は2800万円になり、この金額とこれから行う貯蓄などがKさんの老後資金や仕事を軽減した後の余暇費用などの原資になります。