米ゼネラル・エレクトリック(GE)は9日、航空、ヘルスケア、エネルギーの各事業に注力する3つの上場企業に分割する計画を明らかにした。1世紀余りの歴史を持つGEはかつて米製造業の象徴とみなされたが、近年は苦戦を強いられてきた。経営不振に陥っていたGEの最高経営責任者(CEO)にラリー・カルプ氏が就いてから3年後に当たる。カルプ氏は事業売却と債務返済で経営安定化を図ってきた。だが、株価は1対8の株式併合後もS&P500種指数や同業他社の後塵(こうじん)を拝している。この日発表した動きは、GE縮小への取り組みの集大成といえる。GEは鉄道車両事業や家電事業を売却済みで、石油・ガス事業はスピンオフ(分離・独立)させた。2008年の金融危機以降は重荷になっていた金融サービス子会社の大半も売却した。四半期配当は申し訳程度の水準に引き下げた。