米国では足元、半導体生産向けの設備投資が上向いている。だが、半導体への投資拡大は世界的な流れとなりつつある。韓国サムスン電子は170億ドル(約1兆9500億円)を投じて米テキサス州に半導体工場を建設する計画だ。ここで生産されるのは、次世代通信規格「5G(第5世代)」通信網や自動運転車、人工知能(AI)に欠かせない先端半導体だ。これに先立ち、インテルや台湾積体電路製造(TSMC)、テキサス・インスツルメンツ(TI)も、米国での巨額投資計画を明らかにしている。新たな工場が稼働するのはまだ数年先になる。それでも、先端半導体の製造で米国の存在感が再び高まりそうだ。過去数十年に半導体の生産拠点は台湾や韓国、中国などアジア地域へと移転しており、米国では地盤沈下が進んだ。ただ、半導体メーカーは目下、米国だけでなく、こうしたアジア諸国でも大型の投資を進めている。
世界が目指す「国産」半導体、 熱帯びる投資競争
有料会員限定
あなたにおすすめ