米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は29日午後、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」により、物価の上昇を招いているサプライチェーンの混乱がさらに悪化する可能性があると指摘した。同氏がジャネット・イエレン財務長官と共に出席する30日の上院銀行委員会向けの証言原稿から明らかになった。パウエル氏は「新型コロナ感染件数がここにきて増加していること、またオミクロン株が確認されたことは、雇用や経済活動にとって下振れリスクであり、物価上昇の不確実性を高める」とした。また「ウイルスに対する懸念が高まれば、自ら働く国民の意欲が低減し、雇用市場進展の足かせとなってサプライチェーン上の混乱をさらに悪化させるかもしれない」とも述べた。