新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の出現による世界経済への影響は、おそらく軽微にとどまるとエコノミストは分析している。ただ、その度合いはウイルスの危険性に左右されるとみられている。観光業界はオミクロン株により打撃を受ける可能性が高く、外食や小売り産業にも影響が広がりそうだ。ただ、2020年3月に起きた最初のコロナ感染拡大や今夏流行したデルタ株と比べると、オミクロン株の脅威は深刻ではないだろうとエコノミストは話している。理由の一つは、新しい変異株が出現するたびに経済への影響が薄れていることだという。米経済および世界経済が、コロナ禍を受けて打ち出された経済対策や需要の力強い回復による追い風を受けていることも要因だ。とりわけ米国では、成長を下押ししてきたサプライチェーン(供給網)の問題がここにきて緩和する兆しが出始めた。