米アマゾン・ドット・コムの創業者、ジェフ・ベゾス氏は2019年、自身の私的なテキストメッセージや写真を公表するとしてタブロイド紙「ナショナル・エンクワイアラー」から脅迫されていると暴露した。同氏のセキュリティー担当チームはその際、サウジアラビアがベゾス氏の携帯電話にハッカー攻撃を仕掛け、不正に個人情報を抜き取っていたとの見方を示していた。だが、いずれの疑惑についても、これまで行われた米政府の捜査が何らかの行動につながることはなかった。米連邦捜査局(FBI)は、サウジ政府が背後にいるとみられる米国へのハッキングおよびスパイ行為疑惑に関する包括的な対諜報捜査の一環として、ベゾス氏へのハッキング攻撃の可能性についても捜査した。内情に詳しい関係筋が明らかにした。ベゾス氏は少なくとも1回、FBI捜査官と接触したという。