世界経済を環境面でさらに持続可能なものにするためには、より多くの天然資源が必要となる。これは鉱業界にとって、利用すべきであると同時に、摩擦を和らげなければならない皮肉な問題でもある。鉱山企業にとって、電気自動車(EV)は厄介な機会の象徴である。テスラやポルシェの「タイカン」はテールパイプがなく、通常は耐用年数の間に発生する二酸化炭素(CO2)が従来の自動車よりもはるかに少ない。だが、大きなリチウムイオン電池は内燃エンジンよりも多くの金属を要する。コンサルティング会社ライスタッド・エナジーは、EVやエネルギー貯蔵による年間のリチウム需要について、2030年までに昨年の20倍超になると予想している。