アフガニスタンの報道守れ、亡命記者の戦いアフガニスタン人ジャーナリストのザハラ・ジョヤ氏。同氏はタリバンがカブール制圧後、英国へ向かった(ロンドンで撮影)

【ロンドン】ザハラ・ジョヤ氏(29)は何年にもわたってアフガニスタン政府の汚職を調査したり、戦争中の、特に女性に対する暴力の記録を集めたりしてきた。自由なメディアはかくあるべきという見本のような活動ぶりだった。

 多くのジャーナリストは8月、報復を恐れてタリバンから逃れ、ジョヤ氏も出国した。ジャーナリストの国外脱出によって、芽生え始めたアフガニスタンのメディア業界は深刻なダメージを受けた。

 現在はロンドンで亡命生活を送るジョヤ氏は昨年、アフガニスタンで唯一、記者が全員女性の報道機関、ルクシャナ・メディアを立ち上げた。今はアフガニスタンの複数の州で、タリバン統治下の女性に対する暴力行為や殺害を中心に記録する記者でつくる小規模ネットワークを運営している。

「この20年間、メディアはタリバンに攻撃され続けてきた」とジョヤ氏は言う。今は「タリバンの規則に従わなければ、殺される」と話した。