大学でジャーナリズムを学んでいたアイシャさん 大学でジャーナリズムを学んでいたアイシャさん(23)はタリバンによる強制婚を避けるため、カブール市内の安全な場所に家族とともに身を隠している PAULA BRONSTEIN FOR THE WALL STREET JOURNAL

【カブール】イスラム主義組織タリバンが8月にアフガニスタンの権力を掌握した1週間後、アフガン新政府の役人になったあるビジネスマンがアイシャさんの家を訪れた。彼はアイシャさんの家族に対し、アイシャさんと彼女の4人の姉妹を引き渡すよう要求した。彼女の兄弟の借金25万ドル(約2850万円)を返済する代わりに、というのがその名目だった。

 アイシャさんとその姉妹は、この男と彼の息子たちの妻になると伝えられた。アイシャさんによると、この男は彼女の家族に対し「金がないなら、姉妹で払えばいい」と言ったという。アイシャさんの要望により、彼女の家族の姓は明らかにできない。

 大学でジャーナリズムを学んでいたアイシャさんは現在、支援団体関係者が用意してくれた安全な場所に家族とともに身を隠している。彼女は「タリバンのメンバーとは絶対に結婚しない。捕まれば私たちの未来はなくなる」と語った。