感謝しつつも、開放する

仕事をする仲間同士でも「あなたの代わりはいないよ」と、引き留めたりする場面はよくありますね。

そんなわけがありません。

代わりは絶対に見つかります。

まったく同じやり方をする人はいないかもしれないけれど、別のやり方で同じ役割を果たしてくれる人は必ずいるんです。

「中野さんがいなくなったら、うちの会社は潰れちゃいますよ」なんて言われても、僕は完全に否定してきました。

「潰れるなんてあり得ないよ。僕の後を引き受けてくれる人のほうがずっと優秀かもしれないのに……」と。

そのとおり、どの組織も存続し、新しい形で続いていきます。

それぞれのやり方に対応して、自分も相手に合わせて微妙に形を変えていく。

柔軟に対応し、足りないところを埋めていく。

「いてくれてありがとう」と感謝し、「あなたがいなくても大丈夫」と解き放つ。

「個」の存続とはそのようなものでしょう。

(本原稿は、中野善壽著 『孤独からはじめよう』から一部抜粋・改変したものです)